マルサがやってきた!

    外れ馬券裁判の経緯について簡単に書いていきたいと思います。

    なお、このブログで書く経緯は、現時点での記憶に基づくものですので
    事実と完全に一致するものではなく、多少のズレがあるとは思うので、
    その点は大目に見て下さい。

    我が家に大阪国税局の査察があった日のことは今でも鮮明に覚えています。

    朝インターホンが鳴った後、妻から「誰か来てるよ!」と起こされて、
    ドアを開けるとスーツ姿の男女合わせて10人弱でした。
    令状を差し出しながら「競馬でたくさん儲けていますよね?」
    とおっしゃったので、マルサだと分かりました。

    競馬の儲けは、申告すべきかどうか散々悩んだあげく、
    結局は無申告を選んでいたので、もし問題があればいずれ税務署から指摘が
    来るだろうとは想像していたのですが、まさかマルサだとは思いませんでした。

    査察官の方たちは言葉遣いも態度も非常に礼儀正しかったです。
    家の隅々や車の中など半日がかりで調べて、パソコン内のデータや書籍や領収書や
    通帳などが押収されました。

    続きはまた次回に。

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    10億円近い課税!

    マルサがやってきた!の続きです。

    それからは、1~2ヶ月に1度ほどのペースで国税局での取り調べが続きました。
    どのようにして馬券を買っていたのかや、
    引き出したお金の使い道などについて、詳しく質問されました。

    税額がいくらになるかについては、国税局内でもいろいろと可能性を検討していたようで、
    ・全ての外れ馬券を経費として認めないケース
    ・当たったレースに限り外れ馬券分を経費とするケース
    ・土日を合わせた週単位で外れ馬券分を経費とするケース
    など、いくつかのケースで税額が試算されました。

    私の方からは、所得税法の雑所得の定義を主な根拠として、
    外れ馬券を経費として認めて欲しい旨の上申書を提出しました。

    そして、最終的に、全ての外れ馬券が経費として認めてもらえないという最悪のケースに決定され、
    10億円に近い課税額を伝えられ、刑事告発もされることを伝えられました。
    外れ馬券も経費として認めてもらえるだろうと期待していた私には全く想定外の結果でした。。。
    また、弁護士はどうされますか?と質問されたので、自分で探しますと答えました。
    担当官の話によると、国税局の中では、私だけをスケープゴートにしてはいけない、ということが
    言われていたようです。

    この結果を妻に伝えたときが一番きつかったです。。。
    その時のことは思い出したくないのでここでは書きませんが、
    自分のせいでそんな思いをさせてしまったので、いつか絶対に幸せにしたいと思っています。

    続きます。

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    外れ馬券裁判の準備!

    10億円近い課税!の続きです。

    その後、裁判をするために、まずは弁護士を探しました。
    といっても何のツテもなかったので、
    インターネットで検索して探すことにしました。

    税務に詳しそうな法律事務所に絞って検索したところ
    1つの法律事務所が見つかり、依頼の相談の電話をしましたが、
    その事務所は紹介が無いとダメとのことで、相談すらできませんでした。

    そこで別の法律事務所または弁護士を探すことになったのですが、
    中村和洋弁護士の自己紹介文のようなページを見つけ、
    この方なら信頼できそうだと思い、相談の電話をしました。
    その後、直接会って相談することになり、
    事情を詳しく説明すると、私の主張を理解して支持して下さり、
    依頼を受けていただけることになりました。
    費用についても、通常の計算だと膨大な報酬になってしまうはずでしたが、
    本ケースの実態を考慮していただき、妥当な金額をご提案いただいたので、
    中村弁護士にお願いすることにしました。

    その後は、他の弁護士の先生や税理士の先生も紹介していただき、
    共同で裁判に向けて準備をしていきました。

    刑事告発がされているので、裁判としては刑事裁判が先行し、
    税額についてはまずは不服審判をすることになります。
    この時点での中村弁護士の見解としては、
    ・どのような流れになっても最終的には最高裁まで争われることになるだろう。
    ・不服審判は国税局と同じ結果になる傾向があるから税務訴訟を行うことになるだろう。
    とのことでした。

    なお、国税局での取り調べの際に、担当官の方が
    「投資信託の損失の繰越をされていないみたいですが、
    もし損失を繰越すればいくらか還付されますが、どうされますか。」
    とおっしゃっていたので、税理士の先生には損失繰越の手続きをお願いしました。
    還付された金額は、税理士の先生への報酬を差し引くと数千円でしたが。。。

    なお、中村弁護士は現在は独立されて、
    中村和洋法律事務所(http://www.k-nakamura-law.jp/)を設立されています。
    そのウェブサイトでは、私の事件の説明や経緯も説明されています。
    http://www.k-nakamura-law.jp/publications20121129.html

    次回に続きます。

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    国税庁の通達の改正案が公開!その内容は・・・

    競馬の払い戻し金に対する課税に関係する通達の改正案が公開されました。

    「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(競馬の馬券の払戻金に係る所得区分)に対する意見公募手続の実施について
    http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=410270009&Mode=0

    パブリックコメントの募集も期間限定で行われているので、ご意見がある方は上記URLからどうぞ。

    ちなみに私の意見としては、上記改正案は最高裁判決文をそのまま持ってきただけのように思われ、
    「営利を目的とする継続的な行為」を過度に狭く解釈し過ぎていると思います。

    ------------------------------------------
    追記(25日22時50分)
    中村和洋弁護士のブログで、中村先生の意見が記載されています。
    http://www.k-nakamura-law.jp/blog/?p=274

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    検察の取り調べから初公判へ!

    外れ馬券裁判の準備!の続きです。

    刑事告発されたため、まず検察での取り調べがありました。
    取り調べは2日に分けて行われました。
    申告義務があることを知っていた上で申告しなかった点については
    認めていたので、取り調べはスムーズに終わりました。

    ただ、私が申告しなかった理由として、
    「もし外れ馬券を経費として申告したとしても、もし税務署に経費として
    認めてもらえなかった場合には莫大な税金が課される可能性があったので、
    申告したくてもできなかった」というような回答したところ、
    担当検事の方は、
    「たとえそうであっても、ちゃんと申告はして、裁判で争うべきだった」
    というようにおっしゃっていました。

    結局は、確定申告をしていた人が今も裁判で争っているように、
    申告していてもしていなくても裁判で争うことになっていたのですが、
    申告さえしていれば刑事裁判になることはなかったかも知れないので、
    その点は後悔しています。

    でも、仮に申告をして、税務署から外れ馬券は経費にできないから
    5億円の税金を払って下さいなどと言われていたとすると、
    自ら申告したことを逆に後悔していたのかも知れません。。。

    検察の取り調べが終わって、刑事裁判の初公判が行われました。
    この時には、傍聴席には5人程度しか人がいなかったと思います。
    この初公判の後、様々なメディアで取り上げられるようになりました。

    次回に続きます。

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    馬券への課税に関する意見募集期限まであと2日!

    国税局の通達の改正案(競馬の馬券の払戻金に係る所得区分の見直し案)に対する
    パブリックコメントの募集期限(4/24)まであと2日になりました。

    もし意見を出される方は下記リンクからどうぞ。私も意見を出しました。
    「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(競馬の馬券の払戻金に係る所得区分)に対する意見公募手続の実施について

    現在の改正案はこのようになっています。
    ------------------------
    (一時所得の例示)
    34-1 次に掲げるようなものに係る所得は、一時所得に該当する。
    (2) 競馬の馬券の払戻金、競輪の車券の払戻金等(営利を目的とする継続的行為から
    生じたものを除く。)
    (注)
    1 馬券を自動的に購入するソフトウェアを使用して独自の条件設定と計算式に基づいて
     インターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に
     個々の馬券の的中に着目しない網羅的な購入をして当たり馬券の払戻金を得ることにより
     多額の利益を恒常的に上げ、一連の馬券の購入が一体の経済活動の実態を有することが
     客観的に明らかである場合の競馬の馬券の払戻金に係る所得は、
     営利を目的とする継続的行為から生じた所得として雑所得に該当する。
    2 上記(注)1以外の場合の競馬の馬券の払戻金に係る所得は、一時所得に該当することに留意する。

    押収されていた証拠品の一部

    刑事裁判が終わったので、査察の際に押収されていた証拠品が
    ようやく帰ってきました。

    下の写真は、競馬関係の書籍の一部です。
    押収品

    先日記事に書いた馬王のガイドブックの他、
    血統に関する本やコース特性に関する本や確率統計に関する本など
    数年ぶりの再会で、懐かしかったです(笑)

    行政裁判も実質終了

    先日の刑事裁判の最高裁判決で、外れ馬券が経費として認められ、
    3年間の税額が減額されることが確定しましたが、
    それを受けて、国税局が
    行政裁判の方で問題となっている5年間の税額を減額したため、
    行政裁判も実質的に終了しました。
    判決は5月29日です。

    これで、長かった裁判からようやく開放されることになります。

    私の裁判と並行して行われている他の馬券裁判が
    現在どのような状況なのか知りませんが、
    ハズレ馬券が経費として認められることを期待しています。

    北海道の馬券裁判の東京地裁判決について

    先日、北海道の馬券裁判で、外れ馬券が経費として認められないという
    東京地裁判決がありました。

    まだ判決文を見ていないので、どのような理由でそのような判決がなされた
    のか、正確には分かりません。
    それぞれのメディアが、判決文の要旨をまとめたものを報道していますが、
    判決文の一部分のみを抜粋すると、どうしても実態とズレてしまうことが
    あるので、判決文の全文が出るまでは、細かいコメントはしないでおこうと
    思います。

    私の馬券裁判絡みの報道でも、誤った情報や誤解を生じるような情報が
    ありましたので、メディアの情報を鵜呑みにして、それに対してコメント
    するのは避けたいと思います。

    ただ、馬券での年間トータルの儲けを上回るような課税は、明らかに
    一般的な感覚からずれていますし、もし仮にそれがまかり通るのであれば、
    国税局は、馬券の購入者全員に対して、事前に徹底的に周知させた上で
    課税を強化しなければならなかったと思います。
    競馬場やWINSの券売機の周りや画面上、PATの画面上など、
    馬券の購入者に周知させることは簡単だったはずです。

    事前に周知するのを怠った(敢えてやらなかった?)ままで
    過去5年分について突然課税を強化するというのは、
    馬券購入者にとっては、だまし討ちに等しいです。

    馬券裁判をおこしている方とその家族の方の気持ちを察すると、
    今回の判決は非常に残念です。
    高等裁判所では妥当な結論が出されることを期待しています。

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    馬券の払戻金に関する所得税基本通達が改正されました

    3月25日に、馬券の払戻金に関する所得税基本通達の改正案が公開されて、
    パブリックコメントの募集が行われましたが、
    昨日付けで正式に通達が改正されたようです。

    結論としては、改正案のときと全く同じ内容での改正となりました。

    「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)
    https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/150529/index.htm

    寄せられた意見に対する国税庁の見解は次の通りです。

    「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(競馬の馬券の払戻金に係る所得区分)に対する意見公募の結果について
    http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=410270009&Mode=2

    現在も数件の馬券裁判(行政裁判)が行われているところですが、
    それらの結果次第では、再び通達が改正される可能性もあるだろうと思うので、
    そうなるように期待しています。

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    北海道の馬券裁判の高裁判決が出ました!

    約1年前の東京地裁判決の控訴審の判決が今日出たようです。

    地裁では、(判決文を実際に見てないので詳細は分かりませんが)
    ソフトを使って網羅的に機械的に購入していたものではないので
    ハズレ馬券は経費にならないというような判決が出されていたようですが、
    今回の高裁では、ハズレ馬券が経費として認められたようです。

    私の裁判での最高裁判決の判決文には、
    「したがって,所得税法上,営利を目的とする継続的行為から生じた所得は,
    一時所得ではなく雑所得に区分されるところ,
    営利を目的とする継続的行為から生じた所得であるか否かは,文理に照らし,
    行為の期間,回数,頻度その他の態様,利益発生の規模,期間その他の状況等
    の事情を総合考慮して
    判断するのが相当である。」
    と述べられていましたが、
    今回のケースは明らかに「営利を目的とした継続的行為」そのものですので、
    最高裁判決の趣旨に沿った妥当な判決だと思います。

    そもそも、一時所得の区分は偶発的な所得に対する減税的な区分なので、
    一時所得とみなした方が雑所得よりも課税額が高くなるようなケース(つまり、
    行為の回数、頻度が非常に多いケース)は、もはや一時所得とは言えず、
    営利を目的とした継続的行為だとみなすべきだと思います。

    本件もおそらく最高裁に行くと思いますが、結論は覆らないだろうと思います。
    最高裁判決において、より一般的な指針が示されることを期待します。
    自己紹介

    卍(まんじ)

    管理人:卍(まんじ)
    2005年~2009年の5年間で馬券の配当で得た所得に関して裁判で争い、雑誌「競馬王」では「1億5000万円稼いだ馬券裁判男」として取り上げられました。

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